フラット35はお得?

2021年01月24日 追記・変更

住宅ローンを借りることになれば、多くの方の選択肢にフラット35が入ってくると思います。ではフラット35はお得なのか、他の手段はどうなのか、ということについて紹介していきます。

■財形住宅融資はやっぱりお得!だけど利用できない...

住宅ローンをどこで借りるか、ということはかなり切実な問題になると思います。

なぜなら、借りる先によって金利は大きく変わり、そして金利が異なることによって返済すべき総金額、月々の返済額というのは大きく変わってくるからです。

親御さんなどから生前贈与を受けたり低利子で借りる(※)ことができればもちろん一番いいのですが、そのような方はほとんどおられないと思います。そのため、多くの方がいずれかの手段で住宅ローンを借りることになると思います。
※ 無利子で借りる場合も贈与とみなされ贈与税の支払いが必要となる場合がある

住宅ローンを借りる場合の候補の一つとしては、やはりまず財形住宅融資が挙がってくるかと思います。

財形住宅融資の場合は、「とってもお得な財形住宅貯蓄とは?」でも紹介していますが、金利も含めて優遇されますので、借りることができる方は財形住宅融資で借りるのがまずは第一候補になるでしょう。

とはいえ、融資額に上限がありますし、そもそも財形住宅融資も利用できる人というのが限られてきてしまいます。自治体によっては自治体からお得な条件で住宅ローンを借りることができる自治体融資を利用できる場合もありますが、これも自治体によるため借りることができる人は限られてくるでしょう。

このように財形住宅融資や自治体融資などを利用できない場合、次の候補の一つとして挙がってくるのがフラット35になるでしょう。

■フラット35Sエコというさらに低金利の商品も...

フラット35でしたら、長期間固定金利を組むことができ、保証料や繰り上げ返済手数料が不要(※)といった諸費用での大きなメリットがあります。
※ 総返済額で考えると必ずしも得になるわけではないことは注意が必要

もちろんフラット35を借りるためにも審査はありますが、審査のほとんどが家についての条件になっており、人については年齢や返済負担率ぐらいとなっていますので、利用できる方はかなり多くなってきます。ただその分家の検査は厳しいということも理解しておく必要がありますが・・・。

そして、民間の住宅ローンではほとんどの場合必須となっている団体信用生命保険の加入も任意となっていますので、多少健康状態に問題があっても借りることができます。もちろん団体信用生命保険に加入しない場合は別のリスクヘッジを考える必要がありますよ。

また、民間の住宅ローンの場合ですと借りることが難しいことが多い定期借地権付住宅やタウンハウスでも利用でき、利用範囲が広いことからも使いやすい住宅ローンとなっています。

但し、土地の購入にはフラット35を利用することができませんので、注意が必要です。そしてあくまでも全期間固定金利となっていますので、変動金利や短期固定金利の住宅ローンに比べればどうしても金利が高くなるということは注意が必要です。

借りやすい、固定金利のため金利変動リスクがないという反面、金利が高く感じる事もありますので、自分に合っているかどうかはよく検討が必要になります。

ちなみに最近ではフラット35よりも更に低金利で借りることができるフラット35Sエコ・フラット35Sベーシックも出てきています。但しこのフラット35Sについては予算に限りがあるため、途中で受け付けが終了する場合もあるということは注意が必要です。

また長期優良住宅の普及により、返済期間が50年に渡るフラット50も出てきています。当然50年に渡って金利も支払い続けることになりますので、総返済額としては高くなり、導入には慎重な検討が必要ですが、住宅を取得しやすくなることも確かです。

フラット35は民間の銀行で取り扱っていますが、分類としては公的住宅ローンと民間住宅ローンのちょうど間ぐらいの取り扱いになります。

だからこそ安心感も高く、取り扱いの範囲も広いのですが、必ずしもすべての方にあっている住宅ローンだというものでもありません。

返済は何十年も続くことになります。だからこそ何よりも大事なのは、自分に合った住宅ローンはどのような商品なのかということを把握したうえで選択することになりますよ。

安易に目先の損得に惑わされないようにだけは注意するようにしてくださいね。

Author: iehome