子供が安全に暮らすことができる家に住みたい

2021年01月24日 追記・変更

ついつい家の中は安全と思いがちですが、家庭内事故というのは実はかなり多くなっています。特に子供にとっては致命的な事故というのがたくさん起きています。どのような家庭内事故がありどのような対策があるかについて紹介していきます。

■家庭内でも子供には転落や窒息の危険がたくさん・・・

今の世の中で絶対的な安全を求めるのは非常に難しい問題です。

特に子供にとっては常に不慮の事故の危険があり、100%安全に暮らすのは困難です。

そしてそれは家の中であっても同じことです。

実際に子供の死亡原因としては、交通事故や病気よりも圧倒的に不慮の事故による死亡が多くなっているのです。

といっても不慮の事故とは何の事だか分かりにくいところもあります。不慮の事故の内訳としては、食べ物の誤嚥による窒息や浴室での溺死及び溺水、また階段やベランダからの転倒・転落が多くなっています。

では実際に家の中の危険としては具体的にどのようなものがあるのでしょうか?

例えば、子供が小さいときにはベビーベッドやソファからの転落があります。そして、はいはいするようになると行動範囲が広がり、思いもよらない事故が増えていきます。階段から落ちたり机やタンスなどの角にぶつかったりと・・・。

また浴槽の中に落ちたりすることもあります。水が入っていなくても落ち所が悪いと大けがをしますし、もし水が入っているところに落ちてしまいますと、溺死してしまう可能性が高くなってしまいます。

そして怖いのがベランダからの転落です。手すりが低いこともあれば、よじ登ることができる手すりになっていたり、室外機に乗ることができる場合もありますので、決して少なくない事故です。

更に意外と多いのがドアに指を挟む事故です。ちょっと挟むだけですとなんてことはないのですが、状況によっては大けがにつながります。

他にもファンヒーターなど熱いものを触って火傷したり、洗剤やタバコなど飲んではいけないものを飲んでしまったりということも。

まだまだ家庭内事故にはたくさんあります。小さい頃多くの人がやったであろう、濡れた手でコンセントを触ることによる感電。走り回るようになると窓ガラスと衝突して破片で傷ついたりと・・・。

このように子供にとっては家庭内でもたくさんの危険があるため、少しでも子供の危険を排除しようと出てきたのがキッズデザインです。

■ちょっとした工夫で子供にとっても安全な家に!

キッズデザインとは子どもたちの安全・安心に貢献し、創造性と未来を拓き、産み育てやすいデザインのことになります。

例えば最近出てきた羽根のない扇風機などはキッズデザインの代表的なものでもありますね。羽根が無い分けがをする恐れがありませんからね。

ただキッズデザイン以外でも子供が家庭内で安全に暮らすことができるようにするための工夫はたくさんあります。

例えば窓は強化ガラスにするだけで、もし割ってしまったとしても怪我をしにくいため、安全に暮らすことができます(※)。
※強化ガラスについては「窓ガラスの種類はたくさん!」も参照してください。

そしてベランダの手すりは、高くすることで隙間から落ちたりよじ登ったりすることができないようにした上で、室外機など上に上がりやすくするものは手すりの近くにおかないようにしておきます。

階段は踊り場を設けて滑りにくくクッション性の高い素材を採用し、目を離した際に落ちないようにベビーフェンスを設けることも大事ですね。

また家の中ではつまずくだけでも大きなけがをすることもありますので、できるだけ段差は設けないということもポイントです。

浴室は知らない間に入らないように鍵をかけることができるようにしておき、滑らないように浴室内に手すりを設けたり、滑りにくい床にすることも重要です。

指を挟まないように指詰め防止装置付の引き戸を採用することも有効ですね。

他にも、タンスなど家具の角にはコーナークッションを設ける、もしくはビルトイン家具にしてしまうのも有効ですし、キッチンの中には入れないようにしつつ、安全を確認するために対面式キッチンにするなどなどの対策が考えられます。

このように考えていきますと、子供の安全を考えるとどうしてもバリアフリーに近くなっていきます。

但しバリアフリーの場合どうしても高齢者の対策が第一になりますので、キッズデザインと併せてバリアフリーを考えていくことが重要です。

何をするか分からない子供が安全に暮らすことができる家というのは、誰にとっても暮らしやすい家となりますので、子供にとってはどこにどのような危険があるのかということを認識したうえで対策を取るようにしてくださいね。

Author: iehome