通常の換気扇には、第一種換気、第二種換気、第三種換気と種類があります。さらに、熱交換の違いによる熱交換換気と非熱交換換気という種類があります。熱交換換気とはどのような換気のことか、どのようなメリットがあるのかについて紹介していきます。
■熱交換型換気扇は吸気と排気を同時に行う!?
「換気の種類」において、換気の種類について紹介していきました。その中で、熱交換の違いによる熱交換換気、非熱交換換気という種類もあるということも少し触れました。今回は、この熱交換の違いについて紹介していきます。
通常使われている換気扇のほとんどが非熱交換換気になります。それでは熱交換換気とはどのような換気の種類になるのでしょうか?
熱交換換気とは、簡単に言ってしまうと
になります。つまり、同じ換気扇で吸気と排気を同時に行う換気のことです。では、この熱交換換気はどこがいいのでしょうか?熱交換換気の良い点としては、同じ換気扇で吸気と排気を同時に行うため、無駄な熱のロスを無くし、外の熱い空気は中の涼しい空気に触れて少し温度を下げて、外の寒い空気は中の暖かい空気に触れて少し温度を上げて室内に取り込むことができます。
特に冬場などは、せっかく家のなかが暖房で暖かくなっているのに、換気のために外の空気を取り入れたら一気に部屋の中が寒くなったということを防いでくれますので、夏場も冬場も非常に重宝する換気扇です。
■熱交換換気に過度な期待は持たないように...
また、その他の特徴として、熱だけではなく湿度にも影響を与えます。部屋のなかより外の湿度が高い場合は少し湿度が低い状態で取り込み、部屋のなかより外の湿度が低い場合は少し湿度が高い状態で空気を取り込んでくれます。
このように熱だけでなく湿度まで交換してくれる熱交換換気ですが、種類としても全熱交換と顕熱交換の2種類があります。全熱交換は熱と湿度の交換の両方を行い、顕熱交換は熱の交換のみを行います。
このように優れた換気扇ではありますが、当然費用は高額になってきますので注意が必要です。また、いくら熱と湿度を和らげてくれるからといっても、過大な期待をしてはいけません。
部屋のなかと外の気温や湿度に大きな差がある場合は多少効果を実感することができますが、あまり差がない場合はそれほど実感できないかもしれません。
少なくとも、クーラー・暖房器具や除湿器・加湿器の代わりになるようなものではありませんので、くれぐれも注意が必要です。
冬場の寒さが厳しい地域や湿度が高い地域に住むことになれば、この熱交換換気という選択肢も検討してみたらいいかもしれませんね。
熱交換型換気扇とは普通の換気扇と何が違う?まとめ |
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●熱交換換気とは、同時吸排気型の換気のことで、同じ換気扇で吸気と排気を同時に行う換気のこと ●熱交換換気の良い点としては、無駄な熱のロスを無くし、湿度も和らげる ●熱交換換気には全熱交換と顕熱交換の2種類があり、全熱交換は熱と湿度の交換の両方を行い、顕熱交換は熱の交換のみを行う ●熱交換型換気扇に過度な期待は持たないこと |