電気代が安くなるオール電化。エコキュートや床暖房などをオール電化にすることでメリットを受けることができますが、注意しておかなくてはならない点についても紹介していきます。
■オール電化は安心・安全・安いの3安!?
憧れや経済面から新しい家ではオール電化にしようと考えている方も多いかもしれませんね。
加熱調理機はIHクッキングヒーター、給湯器はエコキュート、電気式の床暖房等々・・・。
加熱調理機の選択肢としてはラジエントヒーターやハロゲンヒーターなどもありますが、やはり基本はIHになるでしょう。
しかし東日本大震災以降、特に節電という意味合いではオール電化に疑問を持っている方も多いかもしれません。とはいえ災害時のライフラインの復旧ではガスよりも電気の方が早いので、理にかなっているとも言えます。
もちろんオール電化にすることが最善の選択肢だとは言い切れませんが、オール電化にすることでのメリットというのはいくつもあります。
例えば、IHクッキングヒーターにすれば火を使いませんので、やけどする心配が減り、小さい子供がいる家庭では安心です。当然なくなるわけではありませんが・・・。
同様にキッチンでの火災の危険性はずいぶんと少なくなります。そのため火災保険などで割引を受けることができますし、住宅ローンも特別金利を受けることができる場合もあります。
また、家を建てるときには、初めからオール電化にしようと思っているのであればガスの配管工事をする必要がありませんので、その分の費用も浮いてきます。同様にガスの基本料金も無くなりますので、基本料金を電気だけにすることができます。
経済性や安全性という考え方でいけば、オール電化という考えも選択肢の中に入ってくるのではないでしょうか?
■光熱費が逆に高くなる可能性も...
ただし、注意する点としては、電気の契約内容によっては、以前の光熱費よりも電気代だけで高くなってしまう可能性があるということです。少なくとも電気代だけで見れば、以前と比べて確実に高くなります。
ガスの基本料金がかからないため、トータルで考えれば安くなるということもあるのですが、逆に使い方によっては高くなってしまう可能性もあるのです。
そのためもしオール電化にするのであれば電気料金の契約見直しも考える必要があります。「電化上手」や「はぴeタイム」などオール電化を対象とした電気料金メニューもありますし、オール電化住宅の場合の割引などがあります。
逆にせっかくオール電化にしたのに通常通りの電気料金契約のままですと、結果的に光熱費が高くなってしまうということもありますので、契約の見直しは必ず行うようにしてください。
また、先ほどライフラインの復旧ではガスよりも電気の方が復旧は早いと紹介しましたが、もし停電になると全ての設備が使えなくなる点というのは注意が必要です。
オール電化と相性の良い太陽光発電も停電時にはそのままでは利用できませんので、普段通りの生活を送ることができないという点は認識しておく必要があります(詳しくは「停電時の太陽光発電について」を参照してください)。
オール電化が良いのかどうかというのは結局のところ個人の考え次第ということになります。捉えようによっては大きなメリットがありますし、逆に大きなデメリットがあると言えます。
但しデメリットを知ったうえで活用することができれば、デメリットを補うだけのメリットを享受することもできますので、オール電化にすべきかどうかは冷静に判断するようにしてくださいね。