将来の分割を考慮に入れた子供部屋の設計における注意点

2021年01月21日 追記・変更

将来子供が増えた場合や大きくなった時に、子供部屋を家具などで仕切ることを考えている方も多いと思います。設計段階で考えておくべきキーポイント、また子供部屋におけるホルムアルデヒドなどの安心・安全対策を紹介していきます。

■分割を考慮するのであれば設備は2つ

子供部屋は必要?」でも紹介していますが、子供部屋を作るかどうか、作るのなら何部屋用意するかというのは難しい問題です。

必要かどうかわからないからこそ、まずはどのようにでも使うことができるフリースペースを一部屋用意しておくという方も多いかもしれません。

少し広めのフリースペースだと必要に応じて部屋を分割することもできますからね。

さて、将来子供が増えた場合、または子供が既に2人以上いる場合、将来フリースペースを2部屋かそれ以上に分割する可能性があるのであれば、そのことを設計段階から考慮しておかなければなりません。

分割の方法としては、部屋の真ん中に家具を置いたり、パーテーション(間仕切り)で仕切ったりと色々な方法があると思いますが、分割すること自体はどのような方法でも問題ないと思います。

カーテンの多様な活用方法」で紹介しているようにカーテンで区切っても良いですし、初めから区切ることができるように建具を用意しておいても良いかもしれません。

さてそんな子供部屋ですが、元々1部屋として活用している部屋を2部屋に分割するわけですから、設計段階で考慮しておくことがあります。それはあらかじめあらゆるものを2つ用意しておくということです。その一つがドアです。

1つの部屋を2つまたはそれ以上に分割する場合、通常ドアは1つしかありませんが、ドアが1つだけだとどうしても分割後の部屋の独立性を確保することができないのです。

もちろん工夫次第では1つのドアでも事足りるかもしれませんが、子供部屋の使いやすさという点ではドアを2つ用意しておくほうが良いですよ。

■子供部屋は安心・安全にも気をつけよう

他にも設計するときに意識しておかなければならないこととしては、コンセントの数や、照明と照明のスイッチを2か所設けておくことなどです。また、もし性別が異なる兄妹の場合、音に対する配慮も必要になってきます。

そして意外に忘れがちなこととして空調があります。やはりどちらの部屋でも快適に過ごすためにはエアコンも両方の部屋に用意しておいた方が良いでしょうね。

もちろんエアコンに関しては部屋の真ん中に置いて両方の部屋に暖冷房を行うということも可能なのですが、子供のどちらかが暑がりや寒がりだった場合はもめる原因にもなりかねませんので、できれば2つ用意しておきたいところです。

このように、将来的に1部屋であったフリースペースを2部屋に分割しようとするとき、あらかじめ設計段階で2部屋に分けた後のことまで想定しておかなければ、実際には2部屋に分けたつもりでも1部屋を2人で使っている状態と変わりがなくなってしまいますので、十分考慮して設計しましょう。

加えて、子供部屋における注意点についても記載しておきましょう。子供部屋を作るときに問題となるのは間取りだけではなく、シックハウス症候群の対策をとることも忘れてはなりません。

また、子供部屋については家全体だけでなく、子供部屋としての耐震対策ということも考慮しておきましょう。もしもの時の安心のためにも、備えあれば憂いなしです。

このように部屋を分割して活用するとなった際には注意しなければならない点というのは非常に多くなります。それが子供部屋の設計だとなおさら注意点は増えてきます。

但し可変性のある部屋というのは、将来子供が独立した後でも使いやすい部屋になりますので、長い目で見ると無駄のない家とすることができますよ。

Author: iehome