「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」の数で見る東京の市区町村

家づくりにおいて重要な要素の一つと言えるのが立地選びです。そんな立地選びの参考に、東京都の各市区町村の特徴を数字の側面から切り込んでみます。今回はSC・複合商業施設・大型スーパーなどを軸に紹介していきます。

東京都は23区含め多くの市区町村が存在します。

そして市区町村ごとにも大きく特徴があり、どこに住むかによって大きな違いが出てきます。

そこで、今回から東京都の市区町村ごとの違いについて、特徴ごとに数字の観点からどのような違いがあるのか、ということについて紹介していきます。

まず第一回目は「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」の違いについてです。

「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」の対象について

イトーヨカドーやイオン、六本木ヒルズ、アクアシティお台場、アリオなどなどが対象です。西友なども大型店舗については対象に含めています。

逆に、駅ビルやファッションビル、百貨店などは対象外としています。

「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」の件数について

62市区町村の中、「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」が1件以上存在しているのは46市区町村となります。

単純な数としては八王子市が最も多く、次いで江東区、という順番です。

同時に、16市区町村には1件も存在しないということになります。

1件も存在しない市区町村は、中野区、三鷹市、青梅市、清瀬市、西多摩郡瑞穂町、西多摩郡檜原村、西多摩郡奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅島三宅村、御蔵島村、八丈島八丈町、青ヶ島村、小笠原村になります。

件数と人口の関係について

そもそもの市区町村ごとの人口についてですが、1件以上存在している市区町村の中で最も人口が多いのは世田谷区、次いで練馬区となっています。

逆に人口が少ないのは西多摩郡日の出町、次いで羽村市となります。

「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」の件数として最も多かった八王子市は、人口の多さは八番目となっています。

さてここから少しずつ深掘っていきます。

まずは1店舗で対応する必要がある人口(「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」の件数 ÷ 人口)を算出していきます。

他の市区町村からの流入や店舗の大きさなどは一切考慮していませんので、限定的にしか参考にはならないかもしれませんが、この数は少ないほど混みにくいと言えるかもしれません。

実際に最も少ないのは西多摩郡日の出町となります。そもそも1店舗しかありませんが、そもそも人口が少ないため、最も少ない市区町村となりました。

次いで稲城市となります。稲城市には4店舗ありますが、こちらも人口としては多くないため比較的数は少なくなるようです。

逆に多いのは杉並区となりました。そもそも数が1店舗しかないにも関わらず、人口も多いためこのような結果となりました。

次いで世田谷区になります。数は3店舗あるものの、やはり人口が多いためです。

そして5店舗以上ある市区町村限定で考えると、一番少ないのは多摩市、次いで中央区。一番多いのは大田区、次いで足立区、という結果になりました。

件数と面積の関係について

次に市区町村の面積について考えていきます。

1件以上存在している市区町村の中で最も面積が大きいのは八王子市になります。次いであきる野市という結果です。

逆に小さいのは狛江市、次いで国立市、という順番になります。

1店舗あたりで対応する必要がある広さ(「SC・複合商業施設・大型スーパーなど」の件数 ÷ 面積)を考えますと、小さいほど居住者にとってはたくさん選択肢があると言えるかもしれません。

結果、最も小さくなったのは中央区となりました。次いで渋谷区です。

どちらも店舗の数は多いのに関わらず、市区町村としての面積が小さいため、妥当な結果と言えるでしょう。

狭い範囲にたくさん店舗があるという意味で、利便性が高いと言えるかもしれませんね。

逆に最も大きいのはあきる野市、次いで杉並区となります。

どちらも1店舗しかない上、面積としては広いためこちらも妥当な結果と言えます。

この辺りに住むと、場所によってはあまり近くにSC・複合商業施設・大型スーパーなどがない環境が多くなるかもしれません。

件数・人口・面積の関係を偏差値で算出

さて最後にマニアックな算出をしていきます。

1店舗あたりで対応する必要がある人口、1店舗あたりで対応する必要がある広さについてそれぞれ偏差値を算出し、それぞれの偏差値の平均を算出する、ということをやってみました。

その結果、最も偏差値が高い順に、中央区、渋谷区、東久留米市、国分寺市、武蔵野市、という順になりました。

反対に、最も偏差値が低い順に、杉並区、あきる野市、世田谷区、日野市、目黒区、という順になりました。

上位に中央区、渋谷区とわかりやすい都心が入る一方、都心のイメージも強い目黒区は下位に含まれるという結果に。

また23区外で言うと、吉祥寺がある武蔵野市は上位に入っても納得な一方、東久留米市、国分寺市は上位に入り、あきる野市、日野市は下位に入ることとなり、必ずしも大きな駅と相関があるとも言えなさそうです。

ざっくりとカテゴライズするには難しい結果となりましたが、個々で見ていくと興味深い結果となりました。

まとめ

今回の結果は、交通網等は考慮外ですので、対象市区町村外からの流入など、実際の商圏は考慮外となっています。

そのため、この結果が暮らしやすさに直結するものではないものの、生活圏にSC・複合商業施設・大型スーパーなどがあって欲しい方にとっては参考になる結果になるかもしれませんよ。

Author: house building