家の中に木があると癒し空間としては抜群ですが、何も居室内に木を植えなくても実現することは可能です。中庭やバスコートに木を植える上でどのような点に気を付けるべきか、実際に居室内に木を植える上での注意点は何かについて紹介していきます。
■クレーンで吊って木を搬入することも!?
癒し空間を手に入れるという意味では、木など植物を眺めることができるということは重要です。
ただ庭だけですと眺めることができる部屋は限られています。
であれば、家のどこにいても木を眺めることができる一つの方法として、家の中に木を植えるという手段があります。
但し実際に家の中に木を植えると大変な点もたくさんありますので、「擬似家の中」として中庭に木を植えることでも事は足ります。
中庭ですと、家の中から眺められるにもかかわらず基本的には外の空間ですので、庭に植える場合とそれほど大差なく木を育てることができます。
とはいえ庭よりも環境は多少過酷です。例えば日も当たりにくく、風も通りにくいということは考慮する必要があります。
そして中庭の広さには限りがあるためあまり広がりすぎない木の方が良いですね。その意味でも中庭に植える木の種類としては、成長が遅い常緑樹の方が良いです。
あまり成長しすぎない木を植えるというのは大事なことで、かなり成長してから木が枯れてしまった場合、木を搬出することが非常に大変になるという面もあります。
ちなみに元々の木の大きさも大事で、あまりに大きすぎる木にしてしまうと中庭への搬入が大変になります。
その場合は搬入のタイミングも大事なうえ、場合によってはクレーンで吊るなど大がかりになってしまい、大きな費用がかかるということもありますので注意が必要ですよ。
木の大きさという点ではどの位置から木を眺めるのかという点も大事なポイントですね。主に1階リビングからしか眺めないというのであれば2~3メートルの高さもあれば十分ですが、2階からも眺めることを想定するとそれ以上の高さの木が必要となります。
しかし2階から眺めることをメインにしてしまうと、今度は1階からの眺めが木の幹だけと殺風景になりかねませんので、1階からの眺めにも耐えうる植物を添える方が良いでしょう。
また家の中に木がある景色を楽しむという意味では、1階2階だけではなく、スキップフロアにして中2階からも眺めることができるようにするとより立体的に楽しむことができます。
■居室内に木を植えている家もアリかも!?
さて、家の中から木を楽しむという意味においては、バスコートでもいいかもしれません。
バスコートとは、バスルームに隣接する形で設けられた専用の坪庭などのことで、中庭をバスコート専用としても何も問題ありません。
バスコートの場合ですと、湯船につかった状態から見える目線の高さに植物を揃える必要があります。またライトアップも工夫したいところですね。
ただバスコート専用の場合、2階からの景色はそれほど考慮する必要もありませんので、より狭い空間でも良いというメリットがありますよ。
また、少し大変ですが、中庭などではなく実際に居室内に木を植えるということも可能ではあります。
但し、基本的に植物というのは外部空間で生存するようになっていますので、例え家の中であってもできるだけ外部空間に近づけるということが必要になってきます。
日差しという意味合いでは吹き抜けにしたうえでトップライトを設け、その上で風通しをよくするということが必要です。
また、室内に木を植える際の注意点としては、適切な木種を選ぶことも重要です。
すべての植物が室内で育つわけではありませんので、比較的低い光線でもよく成長し、少ないメンテナンスで管理できるような室内で育つ木(例えば、フィカス、ヤシの木、ドラセナなど)を選ぶと良いですね。
木が健康に育つためには、適切な水や光、温度が必要であることも忘れないようにしましょう。
と、このように居室内に木を植えることは可能ですが、本来外部空間で生存する木を室内で育てるためには、葉への水やりなど手入れの手間は相当大変となりますので、誰にでもオススメできる方法ではありません。
もともと植物を育てることに慣れ親しんでおり、手入れの手間を苦労に感じないというのであれば、実際に室内で木を育てるという選択肢も考えてもいいかもしれませんね。
家の中からでも鑑賞できるように木を植えるためには、ある程度のスペースが必要だったり手間がかかったりと良いことばかりとは言えません。
ただその分得ることができる癒し空間は他に代えがたいものでもありますので、実現可能性を探ってみることは大事ですよ。