管理人のよもやま話として、今回はアトランダムに見つけた四国地方の建築家についてどのような方でどのような代表作があるのかなどをすこ~しご紹介。
■四国地方の建築家を三組ご紹介!
家づくりのパートナーとして検討したいのが建築家。今回は四国地方で活躍している建築家をいつも同様無作為に3組ほど紹介していきます。
まず一人目は寒川徹司さん(株式会社寒川建築研究所 代表取締役)です。
一級建築士であり商業施設士でもある寒川徹司さんは、京都工芸繊維大学建築学科大学院を修了し、建築事務所で勤務した後独立。
数々の設計作品を発表し、高松市都市景観賞・福山市街角デザイン賞・国土交通省きらめき創造対象準グランプリなど多数の受賞歴を持つ建築家としても名が知られています。
住宅だけでなく公共施設や商業施設・医療施設など設計した建築物の種類も多種多様です。寒川さんの代表作のひとつ、長野県上高井郡にある喫茶店・桜井甘精堂北斎亭は、白壁造りの外観と木のぬくもりあふれる落ち着いた雰囲気の内装が印象的です。
古きよき時代と現代とが混在した商空間として高く評価され、日本建築学会北陸建築文化賞を受賞しています。
また香川県木田郡にある中原医院は明治から続く蔵や庭園を残した設計と、抑えた色調の内装や待合室の横の畳コーナーなどが特徴的で、照明学会四国支部四国照明賞を受賞しています。
合理的でありながらゆとりを感じさせる空間づくりを得意としている建築家です。
二人目は中尾忍さん(アトリエ バウ 1級建築士事務所 代表取締役社長)です。
一級建築士である中尾忍さんは、九州産業大学工学部建築学科を卒業し、沖縄県の建築設計事務所に勤務。その後2004年に愛媛県松山市にアトリエ バウ建築設計事務所を設立しました。
JIA九州支部design review入賞・那覇市南部広域圏北斎場プロポーザルコンペ優秀賞などの受賞歴があります。
家づくりを検討する施主との意思の疎通をスムーズに行う、客観的な第三者の立場で工事見積もりの内容をチェックし建築コストを最低限に抑えるなど、小規模のアトリエだからこそできる家づくりを進めています。
代表作品は三角形の形状の敷地を有効に活用したI邸。瀬戸内海の夕日をパノラマで眺めることができる公園に面しているという立地のメリットを生かして海の景色を巧みに取り込み、白い外壁とコンクリート打放し仕上げの内部がスマートな印象を与える作品です。
全9戸すべて間取りが異なるデザイナーズマンション・グリーンフォレストは、1階の居室が中庭に面していて屋外テラスを一体的に利用することができるタイプです。
メゾネットタイプの3~4階はプライバシーを配慮しつつ採光や通風も十分に確保したプランで、入居者が自分に合ったライフスタイル・間取りを選択することができるとして人気を博しています。
施主との距離を近くとりながらプラスαの提案を常に心がけている建築家です。
最後3人目は樋口綾子さん(a/樋口建築事務所 代表)です。
二級建築士である樋口綾子さんは、徳島大学総合科学部総合科学科を卒業後に建築設計事務所勤務を経て2007年に独立。光や影の表情や空間の広がり、内と外とのつながり、開く場所と閉じる場所を大切にした設計活動を行っています。
建材へのこだわりも強く、長く愛される素材感のある材料を使った空間創りを進めています。
代表作であるみんなのいえは、薪ストーブとその上部にある大きな吹き抜けの空間が印象的な住宅です。ガラスのスリットを壁面の一部に入れることで、木構造の力強さと美しさを表現しています。
また、床や梁の木目が美しい羽ノ浦のいえは、2階に多目的フリースペースを設けた斬新な間取りの住宅です。1階と2階がゆるやかにつながって、上下左右の空間の広がりが楽しめる空間となっています。
建主の想いを確実に現場に伝える橋渡し役として、また外部と心地よくつながって感性や想像力を育むことのできる室内空間づくりをめざしている建築家です。
以上、今回も四国地方で活躍されている建築家の方3名ほどご紹介しました。家づくりの際の参考になれば幸いです。