最近はあまり見かけなくなったものの、昔の家では必ずあったのが大黒柱。今の住宅にとって大黒柱は邪魔なのでしょうか、必要なのでしょうか。大黒柱にはどのような役割があり、どのような注意点があるのかなどについて紹介していきます。
■大黒柱は家のシンボルにもなる!
最近の家というのは極力無駄を無くした間取りが好まれています。
だからこそシンプルで、且つ広く使いやすい間取りになっているとも言えます。
とはいえ家の中に一見無駄とも思えるものがあっても家にとっては非常に味のあるものもあります。
最近家の中では必要なくなりあまり見ることが少なくなったものの一つとして大黒柱があります。そういえば大黒柱ないなぁと思う方も多いのではないでしょうか?
大黒柱とは家の中央にあって家を支える柱のことです。ほとんどの場合この大黒柱は1階から2階まで貫く通し柱になっていて構造上必要な柱となっていました。
現在ではツーバイフォーなどの工法が普及したこともあってあまり大黒柱を使う必要性が無くなってきましたので、家の中で大黒柱を見る機会自体が無くなっています。
ただ、家の真ん中に大黒柱があることで家のシンボルとなりますので、シンボルツリーとしての役割や部屋に入った時に真っ先に目が向くアイストップとしても活用できます。
また子供の成長を大黒柱に刻むことで家族の歩みを家に残すこともできます。昔はほとんどの家で子供の成長がこの大黒柱に刻まれていましたよね。
この大黒柱をもし使うのであれば、特に目に触れる部分だからこそ多少高価であっても木目の綺麗な木材を使いたいところです。ケヤキなどは木目のきれいさから特に大黒柱としてもよく使われます。
ただし、どんな木材でも良いというわけではなく、大黒柱として使われる木材は特に強度が必要とされますので水分含有率には注意が必要となります。水分含有率が高いと強度が落ちますからね。
■大黒柱選定ツアーで大黒柱を選ぶことも!
と、ここまで大黒柱について紹介していますが、現在では耐力壁があるため構造上大黒柱が必要になることはなく、大黒柱を使うとしても構造の一つとしてよりも飾り柱の意味合いの方が強くなっています。
つまり家としては特に必要なものではないということでもあります。だからこそ場所を考えないと日々の生活の上では多少邪魔に感じてしまうこともあるかもしれません。家具を置くのに邪魔になったり動線上邪魔だったりと・・・。
ただ無駄だからこそより毎日触れる柱となっていくかもしれませんし、愛着がわく柱になるかもしれません。必要かどうかは個人の考え方に因るかもしれませんね。
尚、大黒柱として活用する際には基本的に枝を切っているが、枝付きの大黒柱にできることもあります。それはそれで味がある上多彩な活用方法を考えることができます。
他に知っておきたい面白いところとして、例えば古河林業では大黒柱選定ツアーを組んでおり、実際に自分の家で使う大黒柱を森の中に入って自分で選ぶことができるツアーとなっています。
森に生えている自然の木を自分たちで選ぶ分だけより愛着のわく大黒柱となりますよね。他にも同じように大黒柱を選ぶことができるツアーを開催している会社も多いため一度探してみても良いかもしれませんよ。
大黒柱自体は今や家にとって必ず必要なものというわけではないのですが、それでも家の中央にドンと立っているからこそ家の象徴にすることもできます。
より愛着のある家にしたいと考えているのでしたら、このような家のシンボルとしての大黒柱を設置することも考えてみてはいかがでしょうか。