家のデザインに合わないために庇をつけない家が増えていますが、室内温度の低下効果など家に対する効果が大きいため、できれば取り入れたいものです。庇にこだわるためには、どのような点を注意すればいいのか、ということを紹介していきます。
■昔からある庇...でも実はエコなのです!
近年庇のある家というのは減ってきました。
理由としては、やはり家のデザインに庇が合わないということの理由が大半みたいです。
確かに庇があることで出っぱりが出来ることとなり、すっきりとしない外観になってしまうかもしれません。しかし、庇を取り付けるメリットというのは非常に大きいです。
庇のメリットとしては、視線を遮ることなく室内温度の上昇を防ぐという効果が挙げられます。つまり庇があることで部屋の中へ入る日光を遮断することができるにも関わらず、カーテンや雨戸等と違い外の景色を堪能でき、明るさだけは家の中に入れることが可能です。
電気を使わず、庇を取り付けているだけで室内の温度上昇を防ぎますので、まさにエコですね。夏場は特に効果を実感できます。
逆に冬場は暖かい日射を家の中に取り込むことが可能です。久しの長さを十分に計算する必要がありますが、暑い夏の日差しは防ぎ、暖かい冬の日差しは取り入れるということを可能にするのが庇になります。
また、庇の長さによる部分もありますが、雨水の侵入を遮断することができますので雨でも窓を開けることができますし、外壁の劣化も遅くすることができます。
このように庇を取り付けることで大きなメリットを受けることができます。
■庇も外観の一部!デザインにはこだわろう!
ただし、庇があるとデザインが限定されるという部分は確かにあります。
そうなった場合、やはり実用性を取るか、デザインを取るか、という問題になると思います。
しかし、庇自体をデザインの中に取り込むということもできますよ。最近ではデザインを考慮したかなりオシャレな庇というのも多く出てきていますし、大きな庇になればなるほど庇自体がデザインの一部になりますからね。
ただ、大きな庇にする場合は気を付けることがあります。
庇の長さが1m以上になる場合、1mを超える部分については家の建築面積に算入されるようになり、建ぺい率に影響を与えますので気を付ける必要があります。
ちなみに庇はライトシェルフという手法を利用することで、部屋の中を明るくするためにも一役買います。
ライトシェルフとは、庇を窓の中段あたりに設けることで、日差しをカットしつつ、庇の上部から太陽光を室内に取り込み部屋を明るくすることが可能になります。
このライトシェルフを利用することで部屋の照明のエネルギーの利用を抑制することができますので、やはり庇はエコのためには非常に有効だと言えるでしょう。
このように庇には大きなメリットがありますので、庇をデザインとして組み込んだうえで、庇としての機能を活用することができるように工夫してみてはいかがでしょうか。