家の緑化の効果と注意点

2021年01月23日 追記・変更

単に癒しの空間というだけではなく、たくさんのメリットがあるのが今も少しずつ増えている家の緑化です。屋上緑化や屋根緑化、壁面緑化などの家の緑化はどのような効果があり、どのような点に注意する必要があるのかについて紹介していきます。

■地球にも自分たちにも優しいのが家の緑化!

屋上緑化に取り組む」や「これから増えそうな緑化屋根とは?」、「緑のカーテンのある家」において家への緑化について紹介していきました。

もちろん庭自体への緑化ということもありますし、屋上緑化や緑化屋根、緑のカーテンなど様々な緑化があります。

エコ意識の高まりからも、今後も更に各家における緑化の割合というのは増えていくことだと思います。

もちろんエコという観点だけではなく、家の緑化にはいろいろな効果があります。

まず地球規模で考えていきますと、先ほども紹介したようにエコに役立ちます。つまりCo2削減効果があります。もちろん植物が光合成を行うことができる環境の必要がありますが、家を緑化するだけで多少なりとも地球環境の改善に役立ちます。

そしてCo2削減効果同様個別の家の問題ではないですが、「ビオトープのある家」で紹介したビオトープのように生物と共生できる環境を提供することができます。要は「環境共生住宅に住みたい」で紹介している環境共生住宅にすることができるということです。

次は個別の家ごとに生じる効果についてです。まずはやはり屋上緑化の効果としてよく言われる断熱効果です。通常であれば屋根などに直接日射が当たることで家の中も温度上昇が起きますが、緑化により土や植物を介すため温度上昇が少なくなります。

同様に土や植物の厚さ分家の中の温度を保ちやすくなり、外の影響を受けにくくなるという面があります。

緑のカーテンの場合ですと、直接断熱に大きな影響があるわけではないですが、少なくとも夏場の日射遮蔽には大きな効果が見込めます。落葉タイプだと冬は日差しを家の中に取り込むこともでき、暖かく過ごすことができます。

その他にはある程度土の厚みがあれば防音効果も期待できますし、防火効果も期待できます。ただ防火効果としては、植物が水分を多く含んでいる必要があります。水分含有量の少ない植物だと逆に発火しやすいという面は注意が必要です。

最後に地域の景観に大きな役割を果たします。特に壁面緑化の場合は外観としてのインパクトも大きいため、景観向上としては大きな効果が見込まれます。

■周囲への迷惑も忘れずに・・・

このように家の緑化における効果について紹介してきましたが、当然良い面ばかりというわけでもなく、注意する点もあります。

屋上を緑化する際の注意点は「屋上緑化に取り組む」にも紹介していますので、こちらも併せてご確認ください。

さてその上で、家を緑化するのに注意する点としてはまず水分管理があります。家を緑化することになっても本来あまり手間をかけたくないという方は多いと思いますが、やはり自然の降雨だけですと植物に必要な水分量が足りない可能性が高いです。

もちろん「雨水も有効活用」で紹介しているように、植物に与える水自体はタンクで貯めた雨水でもいいかもしれませんが、いつ降るか分からない雨に全て任せておくこともできません。

できるだけ定期的に植物に水をやり、且つあまり手をかけないで済ますためには、自然灌水システムを導入するのも一つの手です。ただ緑化屋根や壁面緑化の場合というのは、全ての場所に均一に水を与えることが難しいので、均一に水を与えることができるように調節しておく必要がありますよ。

そして風への対応も忘れてはいけません。大きめの植物を植えている場合は飛ばされないように固定しておくことはもちろんのこと、土も周囲に飛ばないように工夫しておくことが求められます。

また同様に落ち葉や枯れ葉対策も必要です。落ち葉や枯れ葉の場合は周囲の家に飛んでいってしまいますので、周りに迷惑をかけないための対策も忘れないようにしましょう。

尚、もし家庭菜園も考えているのでしたら、環境共生住宅とは逆行してしまいますが、鳥除けや虫対策ということも考えておく必要がありますよ。

家の緑化というのは地球にとっても周囲にとっても自分たちにとっても大きなメリットがあります。しかし事前によく検討しておかなければ、逆に地球にも周囲にも自分たちにも迷惑なものにもなりかねません。

家の緑化は作れば終わりというものではありませんので、必ず自分たちの手入れということも考えた上で緑化計画を考えるようにしましょう。

Author: iehome