屋上緑化に取り組む

2021年01月24日 追記・変更

庭が狭くても新たな庭スペースができることとなる屋上緑化は、大きな効果と共に注意すべき問題点があります。屋上緑化に取り組むとどのようなメリットがあり、屋上緑化をするにはどのような注意点があるのか、ということを紹介していきます。

■断熱効果や家の保護効果など、屋上緑化にはメリットがいっぱい!

『庭が狭いけど思う存分ガーデニングをしたい!』

土地の制約上どうしても十分な庭のスペースを取ることができなかった、という方も居られると思います。

そのような方はガーデニングや家庭菜園を行うことをあきらめるしかないのでしょうか?

いえいえ、もし庭にガーデニングスペースを作ることができないのであれば、屋上に作ってしまえばいいのです。そうです、屋上緑化です。

屋上緑化を作ると、新たに屋上に庭スペースができることになりますよ。屋上でバーベキューを行ったり、夜には寝っころがって星を見上げたり・・・。

このように、新たなスペースの確保、という意味合いにおいても最近屋上緑化に取り組む家が増えてきています。当然環境意識の向上、という面もあると思いますしね。

ちなみに屋上緑化以外にも「緑のカーテンのある家」で紹介している緑のカーテン(壁面緑化)や「これから増えそうな緑化屋根とは?」で紹介している緑化屋根なども、同じく環境意識の向上という面や景観をよくするために増えてきています。

では、屋上緑化を行うことでどのようなメリットがあるのでしょうか?

まずは、省エネルギー効果が挙げられます。屋上緑化を行うことで、断熱効果がありますので、夏場は家の温度の上昇を抑え、冬場は保温効果で家の中の暖かさを持続させます。

次に、家自体の保護効果があります。屋上緑化により酸性雨や紫外線の影響を受けるのを緩和させることができるため、建物の耐久性が向上します。

また、断熱効果により膨張や収縮などの影響が小さくなることで、家の耐久性の向上につながります。

他にも、屋上緑化の空間を作り出すことで癒しの空間を作り出すことができます。

このほかにもさまざまな効果が提唱されていますが、このように屋上緑化には様々な効果があると言うことができるでしょう。

■屋上緑化を作るためには積載荷重と防水に気を付けよう!

では、実際に屋上緑化を作るにあたっての注意点はどのような点があるのでしょうか?

屋上緑化を作る上での注意点としては2点あります。

それは、積載荷重と防水についてです。

まず、積載荷重についてですが、本来建物の上にはあまり何も積載する、ということは考えていません。せいぜい屋根瓦程度です。しかし、屋上緑化を行うためには、屋上に土を敷く必要があります。そして、広さによっては土の重さが相当の重さになることがあります。

そうすると、建物の積載荷重条件を超えてしまう、ということもあり得ますので、初めの設計段階から、どの程度の広さでどのぐらいの重さが屋上緑化に必要になるのか、ということを考えておき、そのための建物の強度を作りこんでおく必要があります。

また、屋上の耐荷重は建築基準法においても定められていますので、設計の担当者とよくよく相談するようにしましょう。

ちなみに土の重さだけではなく、植物やレンガ等を配置する場合は植物やレンガ等の重さについても考慮が必要ですので忘れないようにしましょう。

次に防水ですが、屋上緑化を行うに当たり、水は必ず使いますので、防水対策はしっかりと行っていないと雨漏り、などという可能性もあり、家の建物の耐久性にも影響してくることとなります。

屋上緑化を行うに当たっては屋上緑化用の防水対策というものが必要となってきますので、防水計画も設計段階で考えておくようにしましょう。

屋上緑化用の防水対策として一つは植物の根対策があります。場合によっては植物の根が防水層を傷つけてしまうこともありますので、防根シートなどで保護するということも必要になります。

ちなみに忘れてはいけないこととして、日々の手入れ用に上水や電気を引くことも必要です。手入れの手間を考えると自動灌水装置などを取り入れることも考えていいかもしれません。

そして排水口もメンテナンスしやすいようにしておくことも忘れないでくださいね。

屋上緑化も急な思いつきで作ってしまうと後々後悔することとなってしまいますので、事前に十分な計画を立てて作るようにしましょうね。

Author: iehome