防火地域は良い?悪い?

2021年01月23日 追記・変更

建物の種類を制限する用途地域とは別に、建物の構造を制限する防火地域があります。防火地域にはどのような種類があり、どのような規制があるのか、そして住むにあたって防火地域は良いのか悪いのか、ということについて紹介していきます。

■防火地域は火災に強い地域!

その土地は家を建てても大丈夫?」で紹介している通り、どこにどのような建物を建てるかを決めているのが用途地域ですが、それとは別軸で建物の規制が行われる地域としては、防火地域があります。

防火地域とは、住宅などの建物が密集する地区において、火災が発生した際の延焼を防ぐために指定される地域のことです。要は、火災を広げないために防火構造の住宅にしなければなりませんよ、ということです。

この防火地域の他に、準防火地域、屋根不燃化区域などがあり、それぞれ防火対策の基準が異なります。

防火地域は火事の際でも延焼しにくいしっかりした耐火建築物の必要があり、準防火地域も防火地域ほどではなくても、ある程度延焼を防ぐことができる程度の耐火構造に、屋根不燃化区域はせめて屋根だけでも不燃材を使用する必要があります。

しかし、まれに防火地域と準防火地域の領域にまたがっている場合もありますが、そのような場合はどうするのでしょうか?

■費用はかかるが安心という大きなメリットも!

防火地域と準防火地域にまたがっている場合もあれば、準防火地域と屋根不燃化区域や指定の無い区域とまたがる場合があります。そのような場合は、基本的に厳しい地域の規制が適用されることになります。

つまり、防火地域と準防火地域にまたがっていると防火地域に、準防火地域と屋根不燃化区域や指定の無い区域とまたがっている場合は準防火地域の規制が適用されることとなります。

実際防火地域に住むとなれば、やはり火災被害の可能性が少なくなるという点では大きなメリットだと言えます。しかし、当然耐火構造の家にする必要があるため、家の建築費というのは通常より高くなります。

資産価値の高い家にするという点ではやはり防火地域であろうとなかろうと耐火構造の家にするに越したことはありません。ですので、金銭面的なことさえ問題なければ防火地域であるかどうかということはむしろメリット面が大きくなる選択になるかもしれませんよ。

防火地域は良い?悪い?まとめ
●火災が発生した際の延焼を防ぐために指定される地域として、防火地域や準防火地域、屋根不燃化区域などがある
●防火地域と準防火地域など複数の区域にまたがっている場合は、厳しい地域の規制が適用されることになる
Author: iehome