二地域居住という選択肢

今の時代、一つの家にずっと住み続けないといけないというわけではありません。平日と週末などで過ごす場所を変える二地域居住という暮らし方が広まっています。この二地域居住とはどのような暮らしでどのようなメリットがあるのかということについて紹介していきます。

■二地域居住という住まい方

平日は都会、週末は田舎や観光地で暮らす二地域居住という住まい方が広まってきていることをご存じでしょうか。いままで二地域居住での暮らしはリタイア世代が多かったのですが、現在では幅広い年齢層に支持されるようになってきました。

今回は、二地域居住とはどのような生活か、どのようなメリットがあるのか、注意点はあるのか、ということについて紹介していきます。

■二地域居住の生活とは

二地域居住は、都市と田舎それぞれに拠点を持ち、定期的に田舎でゆとりをもって生活したり、仕事をしたりする新しいライフスタイルと定義付けられています。観光目的の別荘と異なり、田舎で生活することに重きを置かれます。実際には田舎にセカンドハウスとして、手頃な賃貸住居を借りたり、空き家を購入したりするケースが多いです。

働き盛りの現役世代は、どのようなタイミングで田舎のセカンドハウスに移動するのでしょうか。最近の傾向ではリモートワークの普及により、働く場所にとらわれない方が一定層おり、平日から田舎で仕事を行うケースがあります。または、都会での仕事を休職したり、長期休暇を利用したりすることで、短期的に田舎で仕事するケースもあります。

二地域居住での仕事は様々ですが、都会と田舎、どちらの地域で長く過ごしたいかを軸として、仕事内容を選択する方が多いです。

■二地域居住のメリット

さて、二地域居住のメリットとして大きく3点あります。

1つ目は、「利便性の良い都会と自然豊かな田舎を両方楽しめる」ことです。普段は自然豊かな田舎で子育てや、ゆとりのある生活を行い、友人との用事などの際は都会で短期間の生活を楽しむことも可能です。都会での人間関係を保ちつつ、田舎での暮らしを楽しめることは二地域居住ならではのメリットといえます。

2つ目は「将来の移住先を選択しやすい」ことです。二地域居住であれば、完全な移住をする前に気軽に、田舎に住んで地域性を知ることが可能です。暮らしに満足できれば、将来的な移住先の候補となりますし、気になる点がある場合は、別の田舎を二地域居住の拠点として試すことが可能です。

3つ目は「失敗したら都会に戻れること」です。田舎暮らしの最中に、移住に失敗したと感じるケースは少なくありません。例えば、想定よりも厳しい自然環境・気候、地域の方々の付き合いへの不満などがあげられます。二地域居住であれば、都会での暮らしにすぐに戻れる安心感があります。

■二地域居住の注意点

反対に二地域居住での注意点も2点あります。

1つ目は「2つの住居の費用がかかること」です。田舎の価格を抑えた賃貸住宅とはいえ、毎月の家賃や光熱費などがかかります。また、都会から離れた田舎であるほど、交通費が増加します。二地域居住での暮らしを始める前に、初期費用とランニングコストを検討する必要があります。

2つ目は「公共的なサービスが制限される」です。二地域居住の暮らしであっても、住民票は1つだけとなります。基本的に、暮らし時間の多い地域の住民票をもつことになります。住民票のない地域では、図書館などの公共サービスや、福祉・医療サービスが受けられませんので注意しましょう。

今回は二地域居住での生活、メリット及び注意点をご紹介しました。都会にとらわれない、新しいライフスタイルとして、一度検討してみる価値があるかもしれませんよ。

Author: house building