普段から使い慣れているはずなのに、あまり意識していない部分としてドアの開閉の向きがあります。ドアの開閉の向きを意識した間取りを考えておかないと、どのような不具合があるのか、またドアの開閉の向きの例外には何があるかについて紹介していきます。
■ドアの開閉の向きがなぜ重要!?
普段からよく使う何気ないところですけど、何も考えずに決めてしまうと住んだ後に後悔してしまう部分としてドアの開閉があります。では、ドアの開閉のどの部分について考える必要があるのでしょうか?
ドアの開閉において考える部分としては、開閉の向きがあります。開閉の向きとは、ドアを開けるのに部屋の内向きに開閉するか外向きに開閉するかの問題です。
では、内向きと外向きではどちらが良いのでしょうか?
ドアの開閉の向きの基本としては、内向きに開けるのが基本になります。
外向きのドアだと、部屋から出る際にドアを開けると廊下を歩いている人にぶつかってしまう可能性が高いため、安全に過ごすためには内向きの方がいいでしょう。
更に、内向きのドアの場合、ドアを開閉するための支点は部屋の角に持ってきた方がいいでしょう。図だと②ですね。
①のように部屋の中央側にドアの支点を持ってきてしまうと、部屋に入るためにはドアを全開する必要があり、また照明のスイッチにも手を伸ばしづらくなってしまいます。
■ドアの開閉の向きには例外も...
とはいえ、全てのドアにおいて内向きのドアが良いかというとそういうわけではありません。
例えばトイレの場合ですと、内向きのドアにしてしまうとよほど広いトイレでない限りは非常にトイレから出にくくなってしまいます。トイレの場合は外向きのドアか、もしくは引き戸の方がいいでしょう。
また、同じようなケースとして、クローゼットや納戸などのような収納部屋においてもドアは外向きの方がいいでしょう。
内向きのドアの場合だと荷物の出し入れをする際にドアにぶつかってしまうということがあるかもしれませんからね。収納部屋も外向きのドアか引き戸の方がいいでしょう。
そして、玄関も同じくですね。海外の住宅の場合ですと内向きのドアでも問題ないのですが、日本の住宅においては、通常玄関のたたき部分には靴が置いてありますので、内向きのドアにしてしまうと靴が引っかかってしまいます。そのため、外向きのドアの方がいいでしょう。
このように、たかがドアの開閉の向きなのですが、このちょっとしたことを疎かにしてしまいますと、実際に住んだ後に非常に不便に感じてしまいます。
間取りを考える上で大切なことは、住んだ後の使い心地まで考えるということですので、ドアの開閉のようなちょっとしたところも忘れずに考えるようにしてくださいね。
ドアの開閉についてのアドバイスまとめ |
---|
●ドアの開閉の向きは、内向きに開けるのが基本 ●内向きのドアの場合、ドアを開閉するための支点は部屋の角に持ってきた方がいい ●但し、トイレ・収納部屋・玄関などは、内向きのドアにすると不具合があるため、外向きのドア、もしくは引き戸にした方がいい |