給水と排水についても知っておこう

生活に密着しすぎて逆にあまりよく分からないのが給水と排水。でも家を新築する際には施主としても知っておくべきことがたくさんあります。水道メーターや公設桝など、知っているようで知らない給水・排水のアレコレについて紹介していきます。

■水道メーターの位置を調べよう!

普段生活するうえでは出来て当たり前、だけど新築する際にはよくよく考えなければならないこともあります。

その一つが給水と排水についてです。

「給水や排水はよくわからないから設計士の方に良きにはからってもらえれば・・・」、とついつい思ってしまいがちです。

もちろん基本的な調査や設計は設計士の方に任せるべきことでもありますが、給水・排水計画は間取りや生活の快適性、そして費用にも大きく関わってくる部分でもありますので、施主としても知っておくべき内容です。

まず知っておく内容としては、給水に関わることとして、水道メーターの位置です。水圧の関係などからも、できるだけ無駄に配管を長くする必要がない位置にあればベストです。

しかし中途半端な位置に水道メーターがあると、場合によっては水道メーターに合わせて水廻りを配置する必要がありますし、水道メーター自体を移設する必要がある場合もあります。

水道メーターの移設になると、上水道本管からの引込管も新設することとなり、当然費用としてもプラスになりますので注意が必要です。

そして水道メーターで重要な点としては口径もあります。一般的には13mmや20mm、25mmの口径がありますが、正直13mmだと水量が足りないと感じることも多いです。

その場合は20mmや25mmの口径に変える工事が必要となりますので、やはりプラスの費用が必要だということは認識しておく必要があるでしょう。

次に給水方式です。給水方式には受水槽方式や水道直結増圧方式などあるのですが、一般的に戸建てにおいては水道直結方式を採用することとなりますので、この給水方式についてはそれほど意識する必要はないかもしれません。

■実は重要な公設桝って何??

さてそれでは次に排水について取り上げていきましょう。まずは排水方式についてです。

ただ排水方式も給水方式同様施主として考慮する内容としてはあまりありません。なぜなら地域により排水方式が決められていますので、家ごとに個別の選択をすることができません。

念のため排水方式について紹介しておくと、合流方式や分流方式、浄化槽方式があります。どれが良い悪いというものではありませんので、自分の地域はどれかということを知っておくぐらいで問題ないでしょう。

そして排水において、給水の水道メーター以上に重要なものとして公設桝こうせつますがあります。

公設桝とは、家庭の生活排水や雨水を下水道に流すために必要なものになります。そしてこの公設桝の位置は設備の排水に大きくかかわってきますので、より間取りに直結してくることになりますので、どこに公設桝があるのかは重要な問題になるのです。

ちなみにもし使わない公設桝がある場合は撤去費用が施主持ちという多少理不尽な結果にもなりますので、どこにどれだけ公設桝があるかは注意が必要です。

■メンテナンスのことまで考慮することが大事!

次ですが、施主として本来考慮する必要が無い部分として配管スペースがあります。基本的には設計士が考えるべき項目ではあるのですが、施主としても確認しておきたい項目でもあります。

それが配管のメンテナンススペースを確保しているかどうかという点です。配管のメンテナンススペースが十分に確保できていない場合、後々のメンテナンスの際に家を解体しないとメンテナンス出来ないということになりかねませんので、注意が必要です。

最後にトラップ、トラップ桝について。排水管というのは直接下水道とつながっていますので、ともすると排水管が下水道の臭いを家の中に入れる経路となりかねません。それを防ぐのがトラップ、トラップ桝になります。

トラップ部分に水を溜めておくことで臭気が立ち上るのを防ぐとともに、虫などの侵入も防ぎます。この水が無くなってしまうと臭気も虫も家の中に入り放題ですので、住んだ後も定期的に水を流すということが大事になるのです。

このように給水、排水については、設計士が考えなければならない部分もあれば、施主としても知っておかなければならない、考えなければならない部分というのもたくさんあります。

特にこれから何十年も住むことになる施主にとっては、メンテナンスのことまで考えておくことは何よりも重要な問題になります。

今後何かトラブルがあったとしても、多少なりとも知っているだけでその後の対応に大きな違いが出てくることになりますよ。

Author: iehome