意外に重要。窓はどうする?

2021年01月22日 追記・変更

意外に軽視されがちなのですが、防犯や防音、断熱といったことに対して非常に大きな役割を果たすのが窓です。結露についても大きな効果を持つ窓の役割について紹介していきます。

■窓は防犯・防音・断熱の観点から考えよう!

家にはあって当たり前、そして意外に重要なのですが結構軽視されてしまうものとして、窓があります。

開口部の役割とは?」で紹介している通り窓自体の役割として大きな役割としては視認・通行・採光・通風の4つがあります。

しかしその役割とは別に窓に求められる機能としては、防犯・防音・断熱の3つがあります。もちろん遮熱や紫外線カットなどもありますが、暫定的にこの3つとさせて頂きます。

まず防犯についてはみなさんお分かりの通り、泥棒というのはえてして窓を割って侵入してくるものです。「空き巣はどんな手口で家に侵入する?」でも紹介している通り空き巣のおよそ3分の2はガラス破りで侵入してきます。そのため、今は防犯に優れた割れにくい窓というのが多く販売されています。

防犯タイプの合わせガラス、つまり防犯ガラスであったり、防犯機能を付加したエコガラスであったりと、主に防犯用の樹脂膜等をガラスにコーティングすることでガラスを割れにくくしています。やはり膜の厚さにより価格も防犯効果も大きく変わってきます。

当然費用的な観点で考えれば、窓自体に高級な材料を使うよりも市販されている防犯シートなどのように防犯商品を購入して自分で施工するほうが安くなります。

ただし、気を付けていただきたいのは、後付けのシートの場合ですとどうしてもシートが貼られている部分と貼られていない部分との間に隙間が出来てしまうことがあります。その隙間から泥棒が侵入する糸口を作ってしまうということがありますので、防犯シートをただ貼っただけで安心しないようにしてください。

防犯ガラスにしろ市販の防犯シートにしろ膜の厚さには注意するようにしてください。ついつい価格を抑えようとして薄いタイプの膜を選択してしまうとあまり防犯効果がありません。あくまでも気休め程度になってしまいますので、本格的な防犯効果を望むのであればある程度厚い膜の防犯ガラス、シートを選ぶようにしてください。

次に防音ですが、やはりここでも高い効果を発揮するのが合わせガラスになります。膜自体の厚さを厚くすれば防音効果が高くなるというものでもありませんが、窓ガラス自体の厚さを上げることで音を防ぎやすくなります。

意外かもしれませんが、薄い窓というのは非常に音を通しやすくなっています。窓の厚さを変えるだけで騒音が聞こえなくなった、ということはよくあることですので、理想の家に使おうとしている窓の厚さはどれぐらいなのか、ということは把握しておくようにしましょう。

そしてより防音効果を高めるのであれば通常の一重窓ではなく二重窓にすることでより防音効果を高めることができますので、防音を特に重視するのであれば二重窓というのは選択肢の一つとして考えた方が良いでしょう。

■二重窓やエコガラスは高価格だけど高機能!

最後にこの観点もよく忘れられてしまうのですが、断熱について考えていきましょう。家の中の温度に大きく影響する要素としては、壁・屋根・窓・床の4要素があります。
面積としては壁が一番大きいのですが、家の中の温度に対する影響として一番大きいのはやはり窓になります。

窓において考えるべき点としては防音の観点と同じ厚さという部分や断熱層の有無、断熱用の金属膜、樹脂膜の有無などがあります。

そして断熱において有効な窓というのは、合わせガラスや複層ガラス、Low-Eガラス、エコガラス、そしてこれらを組み合わせた二重窓があります。二重窓は値段は少々高いのですが非常に優れた窓ですので、防犯・防音・断熱という3要素において非常に高い効果を発揮します。

ちなみに結露を防ぐという部分においても2重窓は非常に効果を発揮します。初期費用は少々高いのですが、防犯・防音・断熱に優れた二重窓の導入というのも検討してみる価値は大いにありますよ。

但し、当然二重窓として使われる窓ガラスが2枚とも通常のフロート板ガラスですとそこまで大きな効果を見込むことはできません。だからこそエコガラス等を採用した2重窓とすることが非常に重要です。もちろんその分費用は高くなってしまいますが・・・。

だからといって、当然二重窓以外の窓がダメなのかと言うとそういうわけではありませんので、優先順位を決めたうえで、窓はどうするのかということを忘れずに考えておくことが重要です。

ちなみに、最近では紫外線の有害性も明らかになってきましたので、紫外線のカットのみを目的とした樹脂膜をコーティングした窓や、窓自体に塗装する塗料なども開発されてきています。

ただし注意する点として、まだUVカット目的などの機能を持たせた窓への塗装というのは窓の色が若干乳白色になっている場合があるなど、本来の透明性を維持することがまだ難しい段階ですので、窓からの景色という点も考慮に入れたうえで紫外線対策等の機能を取り入れるかどうかということを考えておいた方がいいですね。

Author: iehome