水廻りの換気の工夫

2021年01月22日 追記・変更

家全体の換気計画を考えるということも非常に重要ですが、その中でも水廻り、つまりトイレやお風呂、キッチンの換気についてはよくよく注意する必要があります。水廻りの換気を行う上で実践しておきたい工夫について紹介していきます。

■換気扇があれば大丈夫とは言えない!?

換気が必要な理由というのは様々な理由があります。

一つは煙を排出する為であったり、または湿気を排出する為であったり、においを排出する為であったり、熱を排出する為であったり、二酸化炭素を排出するためであったりと。

そして、これらの理由をよくよく考えてみると、換気が特に必要な場所としてはキッチンやお風呂、トイレなどの水廻りだということが分かってきます。

更に、この水廻り、つまりキッチン、お風呂、トイレには必ず換気扇が付いているというのも特徴です。

そのため、家の中でも特に水廻りについてはよく換気ができるように考えておく必要があるのです。

『だからこそ換気扇が付いているんじゃないの?』と思う方も居られるかもしれませんが、「換気の種類」でも簡単に紹介している通り、換気には吸気と排気の両方が必要となります。

つまり、換気扇で排気設備だけ整えておいても近くに吸気口が無い限り満足のいく排気を行ってくれないのです。だからこそ、水廻りには換気扇だけではなく吸気口も用意しておくということが必要になります。

その上で、個々の水廻りの換気の工夫について考えていきましょう。

■自然の力を借りて換気を行おう!

まずトイレの換気について。トイレの場合、極端な話トイレの下部と上部に換気用の小窓を設けてることができれば換気扇自体必要ないという面があります。

あくまでも換気用ですので、人が通れない程度の小窓にしておけばセキュリティ面でも安全のため、常時開けっ放しにしても問題はありません。ただ、そうすると冬場は寒いという問題はありますが・・・。

そして、もしトイレに小窓を設けるのであれば、どこにトイレを配置するかも少し問題になります。窓を設けるのですから、当然外部に面する位置にトイレを配置する必要がありますので、注意するようにしてください。

次にお風呂です。お風呂も換気用の窓を設けるのであれば、トイレと同様外部に面する位置に配置するということが重要です。

ただ、トイレと異なる面として、下部と上部の2か所に窓を設けるということが難しく、多くの場合が上部の窓のみとなってしまいます。

それでも十分換気はできますが、もし風通しに不安があるようでしたら、お風呂に関しては換気扇と併用という考えでも問題ないと思いますよ。

最後にキッチンです。キッチンの場合はトイレやお風呂と違い、煙の排出も行いますので換気扇が必須となります。

ただ、トイレやお風呂と違いある程度開かれた空間となりますので、どうしても煙やにおいが拡散しやすく、換気扇だけでは漏れてしまうという面があります。

特に、個室のキッチンだとまだましなのですが、オープンキッチンなどの場合は煙やにおいを捉えきれていないと考えておいた方が良いでしょう。だからこそ、キッチンの場合は余計に換気扇と併用して自然の換気を行えるように工夫が必要です。

そのためにも、キッチンのそばに吸気と排気を行うことができる窓を2か所設ける必要があります。とすると、当然キッチンの配置に制約が出てくるということも忘れないようにしてください。

このように、水廻りというのは常に換気が必要な環境であり、だからこそ換気扇が必要とされているのです。

ただ、機械の力だけでなく自然の力も借りることで、より家にとって必要な量の換気を行うことができますので、換気扇があれば換気は大丈夫と過信しないように気を付けてくださいね。

Author: iehome