部屋の扉として引き戸は非常に有効なのですが、戸当たりやアオリ止めが必要な開き戸には開き戸の良いところというものもあります。家にとって大切な扉だからこそ、場所ごとの扉を決めるために注意しておきたい点について紹介していきます。
■開き戸は戸当たりとアオリ止めがセットで必要!
「ドアストップの位置に気をつけよう」や「ドアの開閉についてのアドバイス」において、開き戸におけるドアストップ、つまり戸当たりの重要性やドアの開閉の方向について紹介しました。
また、「バリアフリーには引き戸が有効」において、引き戸の有効性についても紹介してきました。
現状部屋の扉としては引き戸、特に扉自体を隠すことができる引き込み戸が非常に使い勝手がいいと言えるのですが、それでもまだ多くの家でよく使われるのが開き戸になります。
開き戸にする際に忘れてはいけない設備として、戸当たりと同時にアオリ止めが必要になってきます。
アオリ止めがないと風の影響を受けて急に強い勢いで扉が勝手に閉まってしまうことがあります。これは扉自体の耐久性を縮める元にもなりますので、やはりアオリ止めは忘れずに設置しておきたいところです。
とはいえ、開き戸の場合ちょっと開けておくということが難しいのです。
家の中が無風状態だとそれほど難しくはないのですが、換気を行い、家の中を風が通っている際に開き戸をちょっと開けておいても大体の場合が風に押されて扉が閉まってしまうことになります。
開き戸は基本的に完全に閉めるか完全に開けるかの二択の扉となります。
■場所ごとに扉の役割を考えよう!
また、部屋を密閉するという点においても、昔は開き戸の方が優れていると思われていましたが、最近では引き戸用のクッション材も普及しているため十分密閉することができ、トイレなどでも十分プライバシーを確保することができるようになっています。
但し、これは部屋の中の扉の話で開口部の扉となると話が多少変わってきます。
防犯上で考えると、玄関扉については開き戸の方が良い場合が多いと言えるでしょう。なぜなら、引き戸用の鍵というのは種類が限られている上、開き戸よりも扉自体を破壊しやすいところがあります。
だからダメというわけではないのですが、玄関扉は通常の開き戸にしておいた方が安心感は得られるかもしれませんね。
だからこそになるのですが、扉というのは家の場所ごとによく吟味する必要があります。
場所によっては開き戸の場合もあれば引き戸の場合もあります。同じように、木製の場合もあれば金属製の場合もあるでしょう。
扉は家にとって大事な役割を果たすものだからこそ一元的に考えるのではなく、一つ一つ扉の役割を考えながら決めていく必要がありますよ。