動線を事前に検討しきれていなかったが故に、一軒家に住んでいる方の多くは家事動線上不便を感じています。家事動線を考慮していないと生活しづらい、使いづらい間取りとなってしまいますので、間取りを考える上での動線について紹介していきます。
■「ながら家事」を行うためには動線が重要!
ながら家事ができない・・・!!これは、家を建てた後に気づいた間取りの不備です。
実際、一軒家に住んでいる方の実に51%もの人が家事動線上不便と感じていることがある、と答えているアンケートもあります。
「ながら家事」というのは、何かをしながら家事を行う、ということです。
料理をしながら洗濯をする、であったり、テレビを見ながら洗濯ものをたたむ、であったりと・・・。そして、このながら家事を行うためには、非常に間取り、とりわけ動線というものが重要になってきます。
動線を考慮に入れていないと、例えばキッチンと洗面所がかなり遠い位置に配置することになってしまい、ながら家事をするのが厄介になってしまいます。やはり毎日のことですので、できるだけ無駄のない、面倒だと思わない間取りを作っていきたいものです。
それでは、間取りを考えるうえでも、日々の生活を便利にするうえでも重要な動線という部分について考えていきましょう。
せっかく作る家なのですから、家族全員にとって使い勝手がよく快適な家とするためには、部屋から部屋への移動をいかに動きやすくするか、ということを考えなければなりません。
■動線は奥さんが中心になって考えると使い勝手が良くなる!
では、どのように動線を考えていけばいいのでしょうか?まずは、普段の自分の生活を思い描いてください。ここは、特に奥さんが中心となって考えるといいと思います。
例えば、朝起きてから、歯を磨いて、トイレに行き、キッチンに立ち、朝食を食べ、洗濯機を回す。それから出かける身支度を整える。
このように考えていくと、どのような配置に何があればいいかが見えてくると思います。これは今の生活をベースに考えていますが、更に今の生活の中での不便な点を考えていくと、より動線を意識した間取りが見えてきます。
例えば、「今はキッチンと洗濯機が離れていて不便になっているんだよね~。」「食品をしまうところがなくて不便だから食品庫が欲しいなぁ。」「キッチンの近くにゴミを置いておける小さいベランダがあったら便利だなぁ。」「掃除用具がおけるスペースが近くにあったら便利だなぁ。」などなど。
このように、日々の使い勝手を意識しながら細部を考えていくというアプローチをとっていくと、日々の生活に根付いた動線を考慮した間取りを考えることができます。
ただ難しいのが、主眼を置く視点によって考慮すべきポイントも変わってきます。家事動線を考えるのか、生活動線を考えるのか、来客動線を考えるのか、介護動線を考えるのか、お風呂動線(※)を考えるのか・・・。
※ お風呂動線については「お風呂動線も忘れずに」も参考にしてください。
家事動線も細かく考えると、キッチン動線や洗濯動線など細かく分かれます。
だからこそ重要な視点を複合的に考慮した上で動線を考えていくということが大事になります。
一度家を建ててしまうと、間取りはそう簡単に変更できる部分でもありません。だからこそ設計段階に住んだ後の生活をイメージした上で、動線を考えていくということが大事ですよ。