リビングは1階?2階?

2023年04月26日 追記・変更

最近ではリビングを二階に配置する家も増えてきました。ただ、将来のことも考えると必ずしも二階リビングが最良の選択になるというわけではありません。リビングを一階にするか二階にするかを決めるためにも知っておくべき二階リビングのメリット、デメリットについて紹介していきます。

2階リビングは日照りや通風を確保しやすい...

家族が集う場所だからこそ、リビングには検討事項が多くなります。

大きさはどうするのか、ダイニングと同じ空間とするのか、吹き抜けは必要か、などなど・・・。

そしてリビングについて大きく迷う点と言えば、リビングを1階に置くのか2階に置くのかという点です。

昔の家を考えますと、やはり1階にリビングを置いている家が圧倒的に多いようです。サザエさんのお家もそうでしたね(元々2階がない平屋でしたが・・・)。

しかし、最近では高層マンションや住宅密集地が増えてきたということもあり、1階では日照りや風通しがよくないという理由により、リビングを2階に上げて日照りや通風を確保している家も多くなってきています。

さてそうなったときに、リビングは1階のほうがいいのでしょうか、2階のほうがいいのでしょうか?
もちろん立地の状況によりどちらがいいということも異なってきますし、そもそも2階リビングにする必要性を感じていないのであれば1階リビングで問題ありません。

だからこそ、しっかりと2階にリビングを配置することのメリット・デメリットを把握しておくということが大事になります。

それではまずは2階リビングのメリットからです。

やはり第一のメリットとしては日照や通風を確保しやすいという点でしょう。逆に1階リビングだと日照や通風の確保が難しいという理由で2階リビングにする方が多いことだと思います。

そして人が通る道路にリビングが面していませんので、人の視線を気にする必要がなくなります。

他にも、2階にリビングを置くことで1階に耐力壁を多くとることができ、設計次第では間取りだけで耐震構造を作ることができます。これはもちろん間取り次第という部分ではありますが、広い大空間のリビングを2階に持ってくることで実現しやすくなります。

それから天井は吹き抜けにしなくても高く取りやすくなり、開放的なリビングにしやすいです。また、あくまでもリビングではということになりますが、アリなどの虫は入ってきにくくなります。

リビングの2階にするデメリットを把握しよう!

このように2階リビングにすることのメリットはたくさんあります。しかし同時にデメリットも多く存在します。

2階リビングのデメリットとしてよく取り上げられることとしては、年を取った時に生活の中心が2階にあると階段の上り下りだけでも大変になるということです。

また、訪問客や配達が来た時にも都度都度1階に下りる必要がありますのでインターホンが鳴るだけで億劫になってしまいます。

そして買い物などで重い荷物を持っているときに階段で2階まで運ぶのは意外と大変です。良い運動と捉えられるかどうかでも違ってきますが・・・。

他にも1階に不審者が侵入しても気づきにくいという防犯の面がありますし、子供たちはリビングを通らずに自分の部屋に行くことができてしまうという家族間のコミュニケーションにも問題が出ることがあります。

更にどうしても2階の方が夏は暑くなりやすかったり、リビングの音が1階寝室に伝わりやすいという面があります。

他にも、リビングに併設する形でキッチンを設置すると、ゴミの一時保管をどうするか、という問題も出てきますし、リビングにピアノなど大きい楽器・家具などの設置を考えている場合、どこから搬入・搬出するか、ということを考えておく必要があります。

庭や外とのつながりが弱まるという面もありますね。子供が庭で遊んでいても、様子を見ることが難しくなるという面もあります。

デメリットはあるけれど、解決策もある!

と、ここまで2階リビングのデメリットをたくさん挙げましたが、当然解決策も多数あります。

階段を緩い傾斜にするだけで2階への上り下りはずいぶん楽にすることが可能です。それでも将来の階段上り下りに不安があるようであれば、エレベーターを設置したり、今は設置しなくても将来設置できるように設置場所の確保だけでもしておくとよいでしょう。

また冷蔵庫など大きい荷物を出し入れできるように廊下幅はある程度広く取っておけば荷物の搬入に苦労することも少なくなります。

そしてリビングにいても来客者が分かるように玄関モニターを設置したり、子供が出入りする際に鍵の開け閉めのためだけに玄関まで行く必要が無いように、玄関ドアロックのボタン開閉装置を取り付けたりということでずいぶん楽になります。

庭や外とのつながりを作るためにバルコニーやテラスを設けることも有効ですね。また子供が庭で遊んでいる様子を見ることができるように大きな窓や開口部を設けても良いかもしれません。

このように2階リビングでも不便が少ないように取ることができる対応策はいくつもありますよ。

ただし少し注意点もあります。インターフォンの注意点として、普段2階にいるからと言ってインターフォンの音がリビングでしか聞こえないと不便な時があります。そのため1階にも子機を付けるなどしておく必要はあります。

またトイレは1階、2階両方に用意しておいた方が良いかもしれません。同時に洗面室・お風呂を1階2階のどちらに持ってくるのかは要検討です。場合によっては洗面室も1階2階両方に設置するという手もあります。

以上、メリット・デメリットや解決策、注意点といったことを紹介しましたが、必ずどちらのほうがいい、ということはありませんし、思いもよらないメリットデメリットが出てくる場合もあります。

立地や家族構成、考えによってどちらをとっても良くも悪くもなりますので、どのような理由でリビングを1階にする、2階にする、ということが明確になっていれば問題ないと思いますので、必ず家族の生活パターンということまで考慮に入れた上でどちらにするのかを検討するようにしてくださいね。

Author: iehome