理想は設計・施工・監理はバラバラに

2023年04月28日 追記・変更

家づくりをするうえで理想の体制を取るということは非常に難しいことでもあります。理想である設計・施工・監理をバラバラにすることの有益性について紹介していきます。

■ハウスメーカー、工務店、設計事務所の特徴の違いが問題に...

家づくりをするにあたって、施主としてはやはり満足のいく家が完成してほしいと願っています。

しかし、まだまだ現状ではそのための体制が整っていない場合がほとんどであると言わざるを得ないでしょう。そのための体制とは、設計・施工・監理それぞれを監視することができるようにバラバラに依頼する、ということです。

現状としては、大きな問題として、ハウスメーカー、工務店、設計事務所のそれぞれに依頼する場合に大きな特徴の違いがある、ということが問題です。

ハウスメーカーの場合ですと、ほとんどの場合が設計、監理は自社で行い、施工は下請けに依頼する、ということがほとんどです。工務店の場合ですと、設計・施工・監理まで一貫して請け負う場合がほとんどです。

ハウスメーカー、工務店のどちらの場合もほとんど第3者チェックが効いていない、という状況だと言えるでしょう。

そして設計事務所においても、設計・監理は設計士が行い、施工も設計事務所と結びつきがある業者が行っている場合がほとんどですので、この場合も第3者チェックが効いている、とは言い難い場合がほとんどでしょう。

このような状況においては、家づくりの完成度を業者に一任せざるを得ない、つまり業者を信用するしかないという状況になってしまいます。

■設計、施工、監理それぞれに相互監視できるように!

自分の家を自分で守るためには、設計、施工、監理のそれぞれにおいて手抜きが行われないように相互監視をする体制を作り上げる、ということが必要になります。

そのため、設計、施工、監理をそれぞれ別の業者に依頼する、ということが非常に有効になってくるのです。

もちろん、その場合はそれぞれの連携ということが非常に重要になってきますので、事前の取り決めを明確にしておくというが重要になるでしょう。そのためには、時間も費用も手間も多くかかってくる、ということにもなります。各業者間で情報共有がうまくいかない場合、工程や品質に影響が出る可能性がありますので、要注意です。

そして、施主としては複数の業者と連携する必要がありますので、必然的にコミュニケーションの負担が増えます。ここは覚悟しておく必要があります。

最も重要な点は、設計・施工・監理が別々の業者で行われる場合、問題が発生した際に責任の所在が曖昧になることがあります。これにより、トラブルが起こった際の対応が困難になることがありますので、やはり事前の取り決めをいかに細かくできるか、ということが大事になってきます。

しかし、それぞれ別の業務となる設計、施工、監理を相互チェックし、緊張感のある状況を作り上げるためには、やはり現状においては別々に依頼する、という選択肢が有効になることは間違いありません。

家づくりにおいてはトラブルがどんどん増えています。自分自身が満足の家を作り上げたい、というのであれば、やはり設計・施工・監理を別々に依頼する、ということを考えてみることが大事な時代になってきているのではないでしょうか。

もちろん、手間も費用もかかることですので、無理をしてまでやることではありません。必ず自分の負担が増えても問題ないかどうかということについては事前に検討しておくようにしてください。

時間も費用も手間もかかる手段にはなりますが、何よりも自分自身が納得いく家づくりをするためには設計・施工・監理をバラバラに依頼する、ということも選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

Author: iehome