照り返しにも気をつけよう

2021年01月25日 追記・変更

夏場は上からの日差しもきついのですがコンクリートなど下からの照り返しも非常にきつくなります。思いもよらない場所からも照り返しを受けることがあるため、事前に取っておきたい照り返し対策にはどのようなものがあるのかを紹介していきます。

■コンクリートは照り返しプラス蓄熱も・・・

冬場は暖かい日差しを家の中に入れ、夏場は暑い日差しをカットするための庇はエコでもあるため有効活用したいところです。

しかし夏場の暑さを和らげるためには庇だけでは足りない場合があります。それが家の前面からの照り返しがある場合です。

最近では土地の問題からあまり広い庭を取ることが出来ず、建物と道路との距離が非常に短くなっている家が増えてきました。それでも道路自体が家の北側にあればそれほど影響は受けないのですが、もし南面に道路がある場合は照り返しの影響を強く受けることになってしまいます。

また最近では駐車スペースをコンクリートとしている家も多いと思います。もちろん車の出入りを考えると耐久性の高いコンクリートは有効なのですが、やはり照り返しの影響は強く受けてしまいます。

コンクリートの場合というのは日が照っている間の照り返しがきついだけではなく、蓄熱する性質を持っていますので夜間になっても熱が下がらないという特徴があります。

ちなみに木のウッドデッキだとあまり照り返しがないと思われるかもしれませんが、コンクリートほどではないにしろやはり多少の照り返しはありますよ。木以外にも樹脂製のウッドデッキも増えてきていますので、素材によっては注意が必要です。

また、もし庭に池を作っている場合は池からの照り返しにも注意が必要です。池の場合は照り返し自体を防ぐことが難しいという問題もありますし、部屋を明るくするという良い面もありますので単純に防ぐことが難しく、照り返しへの対応が難しいところではあります。

■打ち水やよしずなどはエコで効果が高い!

照り返しは厄介なものではありますがもちろん対応策もあります。「打ち水の効果とは?」で紹介しているように朝夕と打ち水をするだけでも非常に有効です。もちろん池の場合は意味がないですが・・・。

また自分の敷地内のコンクリートによる照り返しであれば芝や雑草を植えてみたり、そこまでしなくてもせめて土だけでも入れることで大きな違いになります。

またよく言われる手段としてコンクリートに遮熱塗料を塗布するという手段がありますが、遮熱塗料の場合コンクリートの蓄熱を防ぐことができても照り返し自体は防ぐことができません。

そこで最近では消熱塗料や熱交換塗料と言われている塗料が出てきています。これは遮熱塗料のように熱を反射させるのではなく熱を消してしまうため壁や屋根だけではなく地面に対しても有効です。

他にはすだれやよしずで窓面全体を隠すという手段も照り返しの影響を少なくする意味では有効です。ただ熱気だけは防ぎようがありませんので注意が必要ですが、打ち水を行ったうえですだれやよしずを使うとエコでありながら非常に効果も高くなりますよ。

他には日陰面積自体を大きくするという意味では「オーニングは必要?」で紹介しているオーニングも有効ですね。

日陰という意味では「植栽で夏は涼しく冬は暖かく」で紹介しているように植栽で日陰を作ることも有効です。落葉樹にすれば冬も暖かいですし、外観を良くすることもできますので一石二鳥です。

それでもどうしようもないという場合はやはり窓自体にエコガラスや二重窓にするということが有効です。但し南面まであまり断熱効果の高い窓ガラスを使ってしまう場合は冬場の日差し効果も弱くなるという点は注意が必要です。

夏場の暑さというのはどうしようもありませんが、それでも照り返しに対して対策を取っているかいないかだけで快適性は全く変わってきますので、自分に合った対策を取るようにしてくださいね。

Author: iehome