高断熱・高気密住宅の注意点

2021年01月26日 追記・変更

昔に比べてかなり高断熱・高気密住宅が増えてきましたが、当然良い面ばかりではなく、結露問題などのデメリットもありますので、高断熱・高気密住宅のデメリットについて紹介していきます。

■目には見えない壁内結露が起こりやすい...

高断熱・高気密は何が良い?」でも紹介しましたが、夏や冬を快適に過ごすためにも、これからはどんどん高断熱・高気密住宅が増えてくることになると思います。

しかし、高断熱・高気密住宅というのは良い面ばかりというわけではなく、当然デメリットもあります。

高断熱・高気密住宅のデメリットの一つが結露についてです。家の中の気温と家の外の気温の差が大きいことによって結露は起こります。

窓などに起こる表面結露であれば、こまめに拭くことで対応ができますし、2重窓など結露が起こりにくい窓ガラスやサッシを採用すればある程度防ぐこともできます。

しかし問題は壁内結露が起こることです。この壁内結露とは、文字通り壁の中に結露が発生してしまうことです。

壁の中に結露が発生することで断熱材が湿気てしまい、性能を落としてしまいますし、何よりも壁の中にダニやカビが発生したり、家を支える柱が腐ってしまったりということで、家の耐久性が著しく減少してしまう可能性があることが問題なのです。

そのため、壁体内通気を設けるということが必要になってきます。

■技術では対応できないことも...

また、気密性が高いことの問題として、換気の問題もあります。やはり家の中の空気が汚染しやすいファンヒーターなどの使用はできませんし、化学物質濃度が高まることもあるので、計画的な換気は必須となってきます。

建築基準法においても換気設備を設けることは義務付けられていますが、高断熱・高気密住宅においてはより一層換気設備に対して重点を置く必要が出てきます。

高断熱・高気密住宅というのはまだまだ技術的にも新しいものです。新しいが故に、住宅が抱える矛盾点を解消するための技術がまだ開発しきれていないということがあります。

今後はどんどん新しい技術が開発されていくことになると思いますが、現時点においては、何が実現できて何が実現できないのか、ということを把握するようにし、その上で何を最も重要視するか、ということを考えたうえで高断熱・高気密住宅にするようにしてくださいね。

Author: iehome